ドライアイスの知識

CONTENTS – 04.
Knowledge about Dry Ice
 

ドライアイスの知識

ドライアイスとは?

炭酸ガスを固化形成した、-79℃の超低温の個体です。

0℃におけるその冷却力は、1kgにつき636kj(152kcal)で、これは同じ容積の氷の3倍、同じ重量の氷の約2倍に相当します。

気化してできる炭酸ガスは、ビールや飲料の泡でおなじみの、さわやかな味をもつ無色・無臭の気体です。この炭酸ガスは、バクテリアやカビの繁殖防止、酸化防止、変色防止にもなります。

ドライアイスの用途

食品の鮮度保持や
低温貯蔵・輸送・レジャーなどに

ドライアイスは肉類や魚類、水産加工物や野菜・果実類の鮮度・低温度を保つことができます。

もちろん冷凍食品やアイスクリームの冷凍温度も保ち、冷凍設備の無い場所でも冷凍温度を維持することができます。

キャンプやバーベキューなどの食品保存には、クーラーボックスが必要です。クーラーボックスにドライアイスを入れておけば、生鮮食品の鮮度を保ち、ジュースやビールなどの飲料も冷やしておけます。

また、冷凍設備点検時の停電中は、冷凍庫の温度管理が難しいものです。冷凍庫・冷蔵庫へドライアイスを設置しておけば、停電復旧まで温度を保持することができます。冷やす箇所のサイズによって、必要なドライアイスの数量が異なりますので、お気軽にご相談ください。

医薬品・検体輸送に

医薬品や検体の凍結輸送にもドライアイスが使われます。マイナス78°の超低温で医薬品や検体の成分を凍結維持し輸送することができます。

また、感染性物質の輸送に多く使われています(ドライアイスを使用するときは取扱いに十分注意してください)。

遺体保存

葬儀の際にもドライアイスは使用されます。
新宿氷業では、葬儀屋様とのお取引も多く行っております。

また、愛するペットの火葬までの保存に使われます。大切な家族や愛するペットの最期をきれいに保存するために、ドライアイスは必需品となっています。

その他の使い方

ドライアイスは上記の使い方の他にも、多くの用途があります。

柿の渋抜きやドライアイスブラスト(ドライアイスによる洗浄)、化学実験、空調調査など、さまざまなシーンでドライアイスは登場します。

煙を出して演出!

テレビや演劇、ライブ、結婚式などでおなじみの真っ白で美しい霧。これはドライアイスによるもので、演出効果を高めて、観衆をうっとりさせます。

学芸会・文化祭・パーティーなどのイベント時には、ドライアイスを使ってみてください。歌・劇・ダンス・ライブ・マジックなど利用範囲は広く、アイデア次第で見る人を感動させることができます。

ドライアイスの使い方

ドライアイスは、ただ水の中に入れればモクモクと煙が立ち、素晴らしい演出効果をあげられるわけではありません。効果的に演出するために、以下のような手順に沿ってみてください。

STEP
バケツや容器を用意

効果的に煙を出すには、水よりもお湯(熱湯)を使用するのがおすすめ。熱湯を使用するので、耐熱容器をご用意ください。

STEP
ドライアイスを砕く

ドライアイスを細かく砕けば砕くほど、よく煙が立ちます。塊で入れるより、より多くの煙が出ます。
※ドライアイスを砕く際は、タオルなどをかけて周囲に飛び散らないようにしてください。

STEP
容器にセットして、お湯を入れる

砕いたドライアイスを容器にセットして、お湯を少しずつ入れてください。煙で容器の中が見えなくなり、お湯の量が見えなくなります。火傷にご注意ください。

STEP
手やうちわなどで風を送る

扇風機などの強い風を当てると煙が分散してしまい、すぐに消えてしまいます。手やうちわなどで、煙を送りたい方向へ軽く風を当ててください。

STEP
色をつけて演出

絵の具などをお湯で溶かして着色すれば、雰囲気がかなり変わります。その様子は、まるで魔法使いが怪しい薬を作っているよう。

STEP
スモークマシンで大量噴出

煙を出すために入れたお湯は、急速に冷やされてすぐに冷たくなってしまいます。そのため煙の出る量は少なくなります。 長時間にわたって煙を出し続けるためには、常に熱湯につけておく必要があります。舞台の演出や撮影などで大量に噴出させたい場合は、スモークマシンをおすすめします。

ドライアイスを効果的に使うために

  • 冷やしたい物の上に置いて、物と物のすき間を開けると効果的です。
  • ドライアイスを割って使いたい時は、中心部から割ってください。飛び散らずに分割できて、無駄になりません。
  • ドライアイスは紙、または布で包んでください。ドライアイス自身の昇華速度を抑えて、長時間にわたって物を冷やすことができます。
  • クーラーバッグやクーラーボックスの効果的な使い方として、氷の上にドライアイスを置くと、氷が溶けにくく長持ちします。

ドライアイス使用上の注意事項

  • ドライアイスは直接手でさわったり、口に入れたりしないでください。凍傷になります。厚手の保護手袋をご使用ください。
  • 自動車などに持ち込む場合は、運転手や乗客がいる場所に置かないでください。酸欠を避けるために、窓を開けて充分に換気をしてください。
  • 地下室や換気のない部屋で使用しないでください。酸欠になります。充分な換気が得られる場所で使用してください。
  • ビンなどの密閉した容器に入れないでください。破裂します。貯蔵する場合は、専用のコンテナーをご使用ください。
  • ドライアイスは子どもの手の届かない場所に置いてください。